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RGM-79Q ジム・クゥエル (RGM-79Q GM Quel) は、OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』、アニメーション映画『機動戦士Ζガンダム A New Translation』をはじめとするガンダムシリーズに登場するモビルスーツ。

機体解説 編集

ジム・クゥエルは、スペースコロニー内外における、ジオン公国軍残党を初めとした暴徒鎮圧等の治安維持活動を主任務として開発されたティターンズ初期の主力量産MSである。基本構造はオーガスタ製[1]の機体RX-78NT-1の量産型でデラーズ紛争期にエースパイロット向けに配備されたジム・カスタムをベースとしているが、開発は戦後接収した公国軍の施設や兵器等から入手したテクノロジーを排除した純粋な連邦軍技術のみによって行われた。これは地球至上主義を掲げるティターンズでの運用が前提とされていた為であり、設計のみならず各機体の製造自体も旧ジオニック社の技術者が多く在籍するアナハイム・エレクトロニクス社等民間企業の協力を介さず、ルナツー工廠内で独自に行われた。宇宙世紀0083年のティターンズ設立計画書によれば、そもそもはオーガスタ研究所で開発され宇宙世紀0084年に地球連邦軍の各部隊に配備予定であったものを、前倒しでティターンズに配備し、専用機として運用する事となったようである。

機体名称の「Quel」には「鎮圧する」という意味と共に「地球の法と権限を行使する」 (Qualified to Use Earthly Law) という意味が込められているとされる。その運用目的から対人制圧戦に重点が置かれており、センサー性能の向上が行われている。頭部センサーの改良に加え、脛部には対地マルチセンサーが追加された。左胸部にも新たにセンサーが設置されている。

また、ジム・カスタムに比べ量産性や稼働率を向上させると同時に、信頼性を失わない程度の新規技術が投入されているが、コクピットはジム・カスタムと同型の物で、NT-1やRGM-79Rに採用された全天周モニター&リニアシートは採用されていない。比較的加重の負担が少ない腕部構造に限定して、後のいわゆるムーバブルフレームの前身的機構が試験的に採用されている。腹部コクピット周辺等の形状から、この機体をベースとしてガンダムMk-Ⅱが完成したと思われる。胸部複合インテーク・ダクト及びバックパックはジム・カスタムと同じくオーガスタ系ガンダムであるガンダムNT-1に準ずる形状のものが設置されている。

ジムのバリエーション機のほとんどが白系統の塗装であるのに対して、ジム・クゥエルはティターンズカラーである黒系統の塗装が施されている(例外としてコンペイトウ所属の連邦軍仕様の機体はジム改と同様の塗装が施されている)。ティターンズテストチームに配備された内の1機はガンダムヘッドを装備され、ガンダムTR-1[ヘイズル]の予備機として用いられたが、改修を受け新たにRX-121-2の型式番号を得てガンダムTR-1[ヘイズル2号機]となった。

先述の腹部コクピットハッチの他、額中央、頭部側面インテーク、胸部左に増設されたセンサー等に、後のRX-178 ガンダムMk-Ⅱへと繋がる意匠が認められる。

同じく連邦系の技術だけで作られたジムⅡ同様、グリプス戦役時にはすでに旧式化、第一線を退いていた。またジムⅡがジムⅢへと再設計ないしは改修されたのに対し、本機の直系の後継機はない[2]

武装 編集

  • 頭部60mmバルカン砲

頭部に2門内蔵される近接戦用機関砲。ガンキャノンより受け継がれてきた連邦系MSの伝統的な武装。

  • ビーム・サーベル

ガンダムNT-1以降の機体に採用されたセンター配置型エネルギーサプライユニットに対応したビーム・サーベル(型式番号:XB-G-1065H)。グリップ内蔵のエネルギーCAPシステムと、マニピュレータープラグ双方からのドライブが可能なデュアルサプライデバイス方式を採用している。ジム・カスタムに採用されたXB-G-1019H型のマイナーチェンジモデルで、基本性能はほぼ同等。

  • ジム・ライフル

90mmの実体弾を連続発射する射撃装備(型式番号:HFW-GR・MR82-90mm)。ジム・カスタムに採用されたものと同一装備で、発砲時の排莢機構を省略したケースレスタイプの弾丸を使用する。ジム・クゥエルは任務の性質上市街地での運用場面が多く、こうした機構は周囲の建造物や民間人に余計な被害を与える事無く、任務遂行の円滑化に貢献している。

  • ビーム・ライフル

ジムII等他の系列機種にも広く使用されるビーム・ライフル(型式番号:BAUWA・BR-S-85-C2)。ビームスプレーガンの生産ラインを流用して作られた廉価モデルだが、出力、稼働時間面での改良が加えられており、充分に実用的な性能を持つ。なお、コンペイトウ方面軍所属機体では、ヘイズルと同型のショートバレルタイプ・ビームライフルを装備した機体が存在したとの説もある。

  • シールド

他の系列機にも広く普及された防御兵装(型式番号:RGM・M-Sh-ABT/S-0019S)。着弾時の効率的な運動エネルギーの減免・拡散を目的とした曲面主体のフォルムを持つ。表面には特殊コーティング処理が施され、ビーム兵器に対してもある程度の耐久性を持つ。裏面にはマシンガンの予備マガジンを計2基マウント可能。

劇中での活躍 編集

OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』では新たに結成されたバスク・オム率いるエリート部隊ティターンズの戦力として登場する。また、『機動戦士Zガンダム』の劇場版新作カットには警備を行っているシーンなどが追加されている。

いずれも数カットであり、ほとんど動いていない。いずれもティターンズカラーで塗装されているが、劇場版『機動戦士Ζガンダム』に登場のものは、『0083』版やプラモデルの仕様とは異なり、ガンダムMk-Ⅱに準じたものとなっている。劇場版『ZガンダムⅢ』では、エゥーゴ陣営で登場し、こちらはエゥーゴ側のジムⅡカラーである白 / 緑となっている。

プラモデル1/100マスターグレードモデルに添付されたインスト掲載のエピソードでは、エアーズ市におけるMSを持ち出した過激な労働組合の闘争行動を、瞬時に鎮圧したりもしている。なおGUNDAM LEGACYにこの事件をモチーフとしたと思われる話があり、「宇宙、閃光の果てに…」に登場するフォルド・ロムフェローの搭乗機として当機が登場する。

雑誌企画『ADVANCE OF Z ティターンズの旗のもとに』においては、下記のTR-1ヘイズルのベース機体となっている他に、コンペイトウ駐留部隊の機体として通常のジムと同様に白系統のカラーリングが施された機体が登場している。

ギャラリー 編集

脚注 編集

  1. 『機動戦士ガンダムMS大図鑑PART.1一年戦争編』(バンダイ・1989)による。
  2. 本機の後継機とうたわれる機体が登場する作品が発表されていない、の意。

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